特集展示「馬込の風景と暮らし―矢島甲子太郎が遺した記録から―」のご案内
ページ番号:619473009
更新日:2023年3月16日
馬込の彫金家 矢島甲子太郎
矢島甲子太郎は、明治24(1891)年、長野県の中箕輪村(現長野県上伊那郡箕輪町)生まれの彫金家です。大正11(1922)年10月、彼は入新井町新井宿源蔵原(現大田区山王一丁目付近)に小さなアトリエを構えたことを契機として大田区域内に転入してきます。大正13年に馬込村に転居して以降、複数回転居を繰り返しながらも、終戦の直前まで彼は家族とともにこの地に居住し続けました。
矢島は馬込時代に自宅付近の風景をスケッチ・油絵として数多く描写しています。これらの作品は、都市化の中で喪失し、今は見ることのできなくなった馬込の原風景を追体験させるものとして貴重です。また、自らの転居記録を克明に書き留めたノート類の中には馬込に住んだ文士や画家の名を見出すことができるなど、その住居記録は馬込文士村研究にとって重要な財産となっています。
加えて、彼と妻の梅代は太平洋戦争下における馬込での生活実態を走り書きした数冊のノートとその関連資料も遺しています。これらのノート類には、空襲被害の状況、配給物資の品目と量、戦時農園での収穫物のことなど、戦時生活の実相が事細かに記録されており、第一級の戦時資料としての価値を有していることは間違いありません。
本展では、矢島甲子太郎が遺した風景絵画、住居記録、戦時資料の3つの資料群を紹介しながら、馬込の風景と暮らしを紹介します。今回の展示が皆様の地域景観や文化に対する関心を深めていただく機会となれば幸いです。
展示の全体写真
展示の部分写真
矢島が描いた馬込風景(油彩)
矢島が記録した戦時資料
会期
令和5年3月11日(土曜日)から4月30日(日曜日)まで
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、中止・変更する場合もあります。
開館時間
午前9時から午後5時まで
会場
郷土博物館 3階特集展示コーナー
入館料
無料
休館日
月曜日(休・祝の場合は開館)
4月17日(月曜日)から19日(水曜日)までは、館内工事のため休館します。
お問い合わせ
大田区南馬込五丁目11番13号
電話:03-3777-1070
FAX :03-3777-1283
メールによるお問い合わせ