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観光振興等調査特別委員会調査報告

更新日:2007年3月8日

平成19年3月9日

1 調査事件
(1)観光資源に関する調査・研究について
(2)観光振興に関する調査・研究について

2 調査報告
 我が国では、観光立国の実現に向けて、ビジット・ジャパン・キャンペーンの下、日本を訪れる外国人旅行者を飛躍的に拡大させる施策を展開している。東京都においては、これに先駆け、平成13年に策定した東京都観光産業振興プランに基づき、東京の魅力発信や観光資源の開発、旅行者の受け入れ体制を充実させるなどの施策を推進している。
 このような中、大田区においては、平成15年に民間組織により大田観光協会が設立され、区内の魅力を発掘しながらその情報をホームページなどに掲載し、区内外に発信することでさらなる観光推進を図っているところである。
 観光は、大きな経済波及効果を有していることから、地域の活性化への貢献や雇用の創出に対し、多大な影響を与えるものである。
 当委員会は、観光振興などを通じ、地域が一体となって観光資源を創出することにより、地域の活性化を図り、人々を引きつける魅力に溢れた大田区の未来を築くことを目的として設置されたものである。
 これを受け、当委員会では、誰しもが訪れてみたくなるような、新しい発見ができるような、さらには、また行ってみたくなるような魅力ある観光まちづくりへの方策に向け、区内の観光資源や観光振興について、委員相互の議論を中心に調査活動を行ってきた。
 ここにこれまでの調査結果について報告する。

(1)地域別の観光資源
 観光資源は、主なものとして歴史的な資源、文化的な資源、自然資源とに大別されると考えられる。区内には、本門寺を始めとする神社仏閣などの既存の歴史的資源や、多くの文士や芸術家が住み相互交流がなされていた馬込文士村などに見られる潜在型の文化的資源、洗足池や多摩川の水辺を含めた自然資源などさまざまな資源を有している。
 当委員会では、区内に潜在する観光資源を調査するため、6月から7月にかけ地域別に視察を行った。
ア 大森ふるさとの浜辺
 本年4月、大森ふるさとの浜辺公園が開設される。この公園整備は、「水とみどりのネットワークづくりにおける臨海部の拠点」として、「浜風の薫る海辺の整備」の創出を目指してきたもので、海と川の結節点である特色を生かし、緑豊かな親水空間を演出している。
 また、浜辺の敷地内には、「のり文化発祥の地」であることを継承するための海苔資料館が建設される予定である。ふるさとの浜辺を含め、多くの人々が憩えるよう期待するものである。

イ 池上、馬込地区
 池上梅園は、梅の季節になると多くの観光客が訪れ、本門寺をはじめとする界隈の賑わいを創出している。今後、東急池上駅の駅舎改修を含めた周辺のまちづくりが期待されるものである。
 また、池上には、昨年大田区では初めてとなる相撲部屋が開設された。地域商店街の活性化に寄与するものと考えられる。
 馬込から山王に至る一帯には、大正末期から昭和にかけ、多くの文士、画家などの芸術家が住み相互の交流を重ねていた。都市化が進んだ現在においても、閑静な佇まいが形成されており、散策コースとして人々を和ませてくれている。
 都内には、馬込文士村をはじめとして、新宿区の落合、北区の田端、杉並区の阿佐ヶ谷と計四ヶ所の文士村が存在している。これら四ヶ所において、東京都を含めた行政レベルでのサミット会議の開催を提案する意見も出された。

ウ 蒲田地区
 蒲田駅周辺は、区内でも随一の繁華街で他国の料理店も多く点在しており、食文化における国際色豊かな賑わいを醸し出している。
 また、JR蒲田駅の発車ベルには、蒲田行進曲が使用されている。蒲田には過去に松竹の撮影所があったことから、映像のまち蒲田の復活を呼び起こすようなまちづくりも観光資源になり得るのではないかとの意見も出された。
 委員からは、この界隈における景観上好ましくない屋外広告については、排除できるような条例の制定を望むとの意見が出された。

エ 羽田空港及び臨海部
 多摩川の水辺を含め羽田空港を中心とした臨海部は、新たな観光資源としての可能性が高い場所である。
 羽田空港においては、沖合展開事業が終了した現在、その跡地を含めた周辺の開発が待たれている。現在、跡地利用の大田区案が示され、跡地問題については話合いが進められており、早期の確定を望むものである。跡地の利用については、多くの人々が集い、憩える場の提供や地域住民との共存共栄につながるよう期待するものである。
 また、海浜公園を有した城南島は、飛行機の離発着が間近で見られることから、休日の際には憩いの場を求めて多くの観光客が訪れている。しかし、この辺りは工業専用地域のため、食事をする店舗等はない。
 委員からは、飛行機が見える水上レストランを考えた場合には、その用途については規制がかかるものの、規制緩和や地域を指定し観光特区の構想も視野に入れるべきではないかとの意見が出された。また、運河などの水辺を利用した水上バスの可能性を含め、交通アクセスの充実を求める意見も出された。

(2)大田観光協会との懇談会
 大田観光協会は、大田区の観光に関し中心的な役割を担っていることから、今後の方針等を含めた懇談会を行った。
 懇談会では、大田観光協会が現在策定中である大田区観光まちづくり基本構想案についての概要説明がなされた。
 この構想案では、大田区の観光地としての現状や課題を詳細に分析した上で、その結果、いかにして観光のまちづくりを展開していくべきかが示されている。区内を横断する東急線や京急線沿線のアートライン構想など早期の策定を望むものである。
 各委員からは、行政はもちろんのこと、議会においても、観光協会との連携をより一層強め、大田区の観光振興の発展に努めるべきであるとの意見が出された。

(3)他自治体の観光行政
ア 仙台市の観光振興
(1)タイ国との観光協定
 仙台市は、昨年の8月31日、タイ国政府観光庁との間で、観光に関する相互協力協定の締結を行った。
 なぜ、タイ国との締結なのかについては、仙台空港の国際線就航に伴い、東南アジアへの路線が拡大されており、観光客の増加が見込まれることから、ASEANの中でも、まずタイ国との観光に関する相互協力協定の締結に至ったものである。
 また、2007年にタイ国と日本が両国の修好成立120周年を記念することに鑑み、タイ国政府観光庁と仙台市との間で観光促進について互いに協力することを確認するためのものである。
 今後は、仙台からタイ国へ、また、タイ国から仙台への旅行者の増加を図るため、相互がロングステイ観光プロモーションや物産展など観光促進イベントにおいての相互支援、また、情報の提供を行っていくとのことである。
 この視察では、タイ国に中小企業向けの工場団地を有する大田区にとって、工業のみならず観光に関する交流の可能性を探る上でも有意義なものとなった。

(2)シティセールス戦略プラン
 シティセールスとは、単に都市を売り込む宣伝活動ではなく、ヒト、モノ、カネ、情報などの必要な資源を獲得するために、他の都市に働きかけ、取り込む活動を指している。
 仙台市においては、恵まれた自然あるいは歴史、そして社会的資源を有し、良好な都市イメージがある一方で、これらに依存していることによるセールス意識の希薄さ、海外での知名度不足に加え、「定番」となる決定的魅力コンテンツの不在が弱みとして挙げられている。
ブランド戦略としては、杜の都仙台と呼ばれる都市ブランドをより確立するため、他都市とは違う個性をアピールすることに力を注いでいる。
 このシティセールスについては、商工会議所と行政との連携活動により、仙台市民から成る組織が、仙台カフェネットワークホームページを立ち上げ、様々な情報の提供や掲示板による情報共有を行っている。

(3)他自治体との連携
 仙台市は、福島市、山形市と「広域観光連携に基づく三市協定」を結んでいる。また、議会サイドにおいても、3市議会が平成18年10月20日に観光振興に関する覚書を交わしており、仙台市のみならず三市、議会の連携協力のもと仙台・東北の知名度向上のため連携した観光振興に努めている。

イ 台東区の観光行政視察
(1)江戸下町伝統工芸館
 当館は、下町の伝統産業を守り育てることを目的として、浅草のひさご通り商店街アーケード内に平成9年7月に開館した。正月の三が日や三社祭など土日を含め、多くの観光客が訪れている。毎週土日には、1階のオープンスペースを利用し、職人さんによる実演も行われている。また、年に5、6回は職人さんを講師とした手作り教室を開催している。
 このほか、工芸品の展示だけではなく、台東区伝統工芸振興会に商品を提供してもらい、オークションも行っている。
 伝統工芸という観点では大田区との比較はできないが、空き店舗活用を考える上では、大変参考になった。

(2)江戸まちづくり景観整備事業
 平成17年度台東区商店街振興事業(街並み景観整備支援)及び東京都新・元気を出せ!商店街事業(地域連携型モデル商店街事業)の対象事業として整備されてきた伝法院通りのまちづくりを視察した。
 この整備事業は、伝法院通りの店舗ファサードを江戸の情緒が漂う景観に整備し、観光客に溢れた街並みを後世に残すために当通り沿いの商店会等が立ち上がり実現されたものである。
この事業により、来街者を仲見世から伝法院通り、さらには浅草西地区へと誘導できるようになり、浅草の回遊性が高まり浅草の観光振興に寄与している。

(3)浅草文化観光センター
 浅草を中心として存在する歴史的・文化的価値のある名所・旧跡や下町独自の伝統工芸、伝統催事などを広く紹介するため、元々銀行であった建物をそのまま利用し昭和60年4月に開設された。
 台東区は上野や浅草を擁し、東京を訪れる外国人観光客の多くが立ち寄っているものの、各自治体では新たな観光施策を展開しており、各観光地間の誘客競争が激化しているため、にぎわい、誘客の促進を長期総合計画に掲げさまざまな取組みを展開している。
 
ウ 川崎市の観光行政について
 近代的な生産施設や産業遺産などを対象とする産業観光の可能性を探ることを目的として、隣市である川崎市の観光行政を視察した。
 川崎市では、毎年多くの観光客が訪れてはいるものの、そのほとんどが川崎大師を訪れる方で占められており、新たな観光資源について模索しているところである。
 川崎市の臨海部は、大工場群で形成されており、また、道幅も広いことから、工場見学などを目的とした生涯学習や修学旅行、外国人旅行者などに学習効果が高い産業観光の推進に取組んでいる。

(4)観光化に関する課題
 委員会の調査活動を通じて、主に以下のような課題が挙げられ意見要望が出された。
ア 街並みの整備
 多くの観光客が訪れた場合、トイレの整備も重要な施策の一つである。清潔であり且つバリアフリーに富んだトイレ整備の充実は、観光客が安心して訪れるための必要不可欠な施策と言えよう。
 また、美しい街並みを形成するためのメインストリートへの植樹は、観る人にとって安らぎを与える効果は大きいことから、さらなる緑化の推進を図る必要がある。
 このほか、景観を損ねるような屋外広告物については、簡易的に除去が可能な制度や条例の整備も検討する必要がある。
  
イ ものづくりのまちとしての観光
 大田区には、世界に誇れる高度な技術を持った工場が多数集積している。この地域特性を活かした観光づくりも有効な手段である。製品の展示やものづくりの技術が体験できるような施設を整備し、優工場の見学と合わせてルート化するなどの産業の観光化も新たな観光として考えられる。
 しかし、課題は、バスでコースを回る場合の駐車場の確保が容易ではないこと、小さな町工場の場合には受入れ人数に限度があること、企業を見学する場合には企業の協力が不可欠であり、当然、企業秘密にあたるところは見学できないなどが挙げられ、企業がどこまで協力できるのかが今後の検討課題である。

ウ PRの重要性
 区外からの集客を促進するためには、より効果的なPRが必要不可欠である。
 そのためには、観光案内所の拡充や案内表示のさらなる充実が求められる。地域の魅力や観光資源などの情報を発信する拠点としての観光案内所は、観光客が気軽に立ち寄れる雰囲気づくりに努めなければならない。案内表示においても、地域の景観にマッチした表示方法により人の目を引くような地域独自の観光案内板の設置が求められている。
 また、PRにあたっては、新聞、広告など多様なメディアを活用した宣伝や、バス会社、タクシー会社などの交通機関への働きかけも重要である。

エ 行政組織における観光の位置付け
 現在、行政の役割としては、歴史、文化、産業などの地域の特性を活かした魅力づくりなどが挙げられる。また、大田観光協会や民間事業者、地域の観光まちづくりを推進する組織等による旅行者誘致に向けた取組みへの支援や調整も求められている。
 委員からは、区行政に観光課なる行政組織としての位置付けが必要であるとの意見がある一方、行政に依存するのではなく自由な発想が期待できる民間組織に任せることがより効果的であるとの意見も出されている。いずれにしても区と観光協会とのより一層の相互協力が、今後においても重要である。
 このほか、観光化にあたっては、行政における観光への意識が希薄であるとの指摘がなされ、組織の改革を含め区職員の観光に対する意識の向上を求める意見も出された。

(5)区長との懇談会
 当委員会では、これまでの調査活動を踏まえ、西野大田区長と観光に関する懇談会を行った。
 この懇談会では、区長より、花火の祭典やOTAふれあいフェスタなど、これまでに取り組まれてきた施策や開催にあたってのさまざまな思いなどに加え、さまざまな視点から今後の大田の観光についての考えも述べられた。
 各委員からも、前述のような観光化にあたっての課題や意見要望などが出され、懇談できたことは、これからの大田区の観光を考える上で有意義なものとなった。

 以上、当委員会における調査経過を述べてきたが、東京都は、昨年、2016年に開催されるオリンピックの日本における候補地となった。現在、このオリンピック招致を契機として、首都東京の魅力向上の確立に向け、他区においても検討が進められている。
 大田区においては、大田ブランドを始めとする区の特性を充分に活かし、地域の創意工夫により集客効果を高め、他に類を見ない大田区独自の観光資源として国内外に発信することが、今後望まれるものである。また、観光の振興に当たっては、夕張市の例を真摯に受け止め、既存の資源を最大限に活用した体験型、潜在的な観光振興の取組みが重要である。
 当委員会としては、今後、大田区が目指す観光振興の方向性やあり方などを具体的に模索するために、議会を含め、民間事業者や学識者など多方面からの参加による観光に関する審議会やプロジェクトチームを立ち上げ、観光振興プランや観光に関する戦略プランなどを検討することが望ましいとの意見で一致したところである。
 最後に、大田区における観光振興の推進が区内の商店及び中小企業の活性化や雇用の創出に寄与するとともに、ひいては東京都、さらには日本の活気に繋がることを切望して調査報告とする。

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