特別展「海苔商たちの底力」のご案内
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更新日:2023年10月5日
特別展「海苔商たちの底力」
大田区の伝統的な産物の一つに海苔があります。海苔づくりは江戸時代中期頃に大森から品川にかけての沿岸部で始められたといい、明治時代以降は生産量・品質・技術の高さを全国に認められて、「本場乾海苔」と称されました。しかし、東京港の改修などの問題から、大田区などの東京都臨海部の漁業組合は、昭和37(1962)年12月に東京湾内での海苔漁場を全面的に放棄し、歴史ある海苔づくりに幕を下ろしました。海苔の生産が終わって、60年が経過しますが、今なお海苔の伝統を受け継ぐ人々がいます。それが海苔の商いに関わる方々です。今回は海苔の商いに携わる人々を総じて「海苔商(のりしょう)」と呼ぶことにします。
海苔商の発祥地といわれる浅草。江戸・東京の流通の拠点となった日本橋。海苔の伝播などに貢献した信州諏訪。そして、多くの産地問屋が集まり、生産者から海苔を仕入れた大森。江戸・東京を中心とした海苔の商いはこれらの地域の人々によって支えられてきたといえるでしょう。
特別展では、主に大森・東京の海苔商を中心に彼らの歩みを振り返ります。展示を通して、大田区と海苔との結び付きを再発見し、海苔商が果たした役割を再認識していただけると幸いです。
なお、特別展会場内での写真撮影はご遠慮いただいております。あらかじめご了承ください。
↑チラシはこちらからダウンロードできます。
会期
令和5(2023)年10月3日(火曜日)~12月3日(日曜日)
開館時間
午前9時から午後5時まで
休館日
月曜日(ただし、休日・祝日の場合は開館し、振替休館はしません)
会場
郷土博物館 第1展示室(2階)
観覧料
一般(区内在住・在学300円/区外500円)
中学生以下(区内在住・在学100円/区外200円)
未就学児・65歳以上の方・障がい者(付き添い1名)無料
・身分証明書要持参
・支払方法は現金払いのみです。
展示構成
序章 海苔づくりの歴史と技術
第1章 海苔商の仕事
第2章 浅草~海苔商の誕生~
第3章 日本橋~新興勢力の出現~
第4章 諏訪~行商集団の活躍~
第5章 大森~仲買商から産地問屋へ~
終章 海苔商のつながりとひろがり
(注釈1)序章のみ1階特集展示コーナーで展示します。
東海道名所図会[部分](寛政9年)/当館所蔵
大日本物産図会 武蔵国浅草海苔製図[部分](明治10年)/当館所蔵
大正時代から昭和6年まで使用した林屋海苔店の店舗の写真/当館所蔵
大森海苔会館での入札会(令和5年1月25日)/当館撮影
展示資料・点数
大田区所蔵の資料は、国指定の重要有形民俗文化財「大森及び周辺地域の海苔生産用具」の中から海苔商に関係する資料、大田区の海苔問屋からの寄贈資料、郷土博物館が収集してきた典籍や絵画などがあります。
また、下記の団体・機関からも資料の借用などで協力を仰ぐ予定です。
・東京都…味の素食文化センター、アドミュージアム東京、大森本場乾海苔問屋協同組合とその加盟店、慶應義塾大学古文書室、国文学研究資料館、東京都公文書館、東京海苔問屋協同組合とその加盟店など
・その他の地域…浦安市郷土博物館(千葉県)、諏訪大社、惣持院(以上長野県)、浜松市博物館、宝珠院(以上静岡県)など
以上の所蔵資料や借用資料を合わせて、延べ200点余りの資料を出品する予定です。
催事
(1)講演会…第一線で活躍する講師陣が展示に関連する調査・研究の成果を講演。
第1回 10月14日(土曜日)「江戸と海苔-その生産と流通」
講師:吉田伸之氏(東京大学名誉教授)
第2回 10月28日(土曜日)「川崎、大森、そして諏訪。~海苔をめぐる旅」
講師:小倉美惠子氏(文筆家、株式会社ささらプロダクション代表)
第3回 11月11日(土曜日)「生き残った大森の海苔問屋たち」
講師:古市尚久氏(大森本場乾海苔問屋協同組合理事長)
時間 14:00~16:00、定員 40名 、申込 9月21日(木曜日)から郷土博物館にて電話受付開始
(2)地域探訪「海苔の商いから見る大森」 …担当学芸員が大森の海苔に関する史跡や海苔問屋を案内します。
10月25日(水曜日)
時間 13:00~16:00、定員 20名 、申込 9月21日(木曜日)から郷土博物館にて電話受付開始
(3)体験講座…大森麦わら細工 大森地域で行われた麦わら細工の歴史を学び、体験をします。
第1回 大森麦わら編み細工 10月22日(日曜日)
第2回 大森麦わら象嵌細工 11月5日(日曜日)
時間 各回10:00~16:00、定員 16名、参加費((2)のみ)410円
申込 第1回は10月5日(木曜日)、第2回は10月11日(水曜日)から郷土博物館にて電話受付開始
(4)展示解説…担当学芸員が特別展の内容を詳細かつ分かりやすく解説します。
11月18日(土曜日)、12月2日(土曜日) (注釈1)両日とも内容は同じ
時間 14:00~15:30 、定員 40名、申込 10月19日(木曜日)から郷土博物館にて電話受付開始
(注釈1)(2)地域探訪以外の会場は、郷土博物館2階会議室。
同時開催 大森 海苔のふるさと館の展示
大森 海苔のふるさと館では、国指定の重要有形民俗文化財「大森及び周辺地域の海苔生産用具」を保管・展示し、海苔つけ体験などを行っています。郷土博物館の特別展の会期中には下記の展示も催します。
・企画展「海苔のふるさと 大森さんぽ」 8月22日(火曜日)~11月19日(日曜日)まで
・写真展「冬の海と昭和の海苔養殖」 11月21日(火曜日)~翌4月14日(日曜日)まで
(注釈1)詳細につきましては、大森 海苔のふるさと館のホームページをご参照ください。
大森 海苔のふるさと館の外観
同館の常設展示
連動企画 大田文化の森運営協議会主催 講演会「海苔の商いから見る大森と諏訪」
大田文化の森にて、特別展に関連した講演会を行います。
詳細は以下のホームページをご覧ください。
大田文化の森ホームページ 講演会「海苔の商いから見る大森と諏訪」
グッズ
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大田区南馬込五丁目11番13号
電話:03-3777-1070
FAX :03-3777-1283
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