勝海舟記念館(旧清明文庫)
ページ番号:354497370
更新日:2025年10月31日
清明文庫は、
(1)勝海舟関係史跡(墓所及び別荘「洗足軒」)及び西郷隆盛(南洲)関連遺蹟の保存
(2)幕末・維新期に関する書籍や資料の収集・閲覧
(3)東洋文明に関する講義等の啓蒙活動の実施
等を目的に、財団法人清明会が設立した図書館兼公会堂の機能を有した施設です(昭和3(1928)年竣工、同8(1933)年開館)。当初、木造で建築が進められる予定でしたが、ある時点で鉄筋コンクリート造に計画が変更されています。
同会の主幹は宮原六郎で、幹事には徳川家関係者や旧幕臣、当時の政財界の要人たちが招かれました。この中には、旧幕臣かつ近代の大実業家としても知られる渋沢栄一の姿もありました。
昭和10(1935)年、財団法人清明会が活動を終結した後、所有者は財団法人立正会などいくつかの団体や、東京府など転々としますが、後に株式会社学習研究社(学研)の所有となっています。この時期には「鳳凰閣」と称されていました。
平成12(2000)年に国登録有形文化財に登録され、同24(2012)年には大田区が取得。その後、旧清明文庫の増築及び整備を進め、令和元(2019)年9月7日、勝海舟記念館として開館しました。
旧清明文庫(写真向かって左)の外観正面中央部にある4本の柱型は、イギリスに発祥し次第に世界各国で流行するようになった建築様式「ネオ・ゴシック」(ゴシック・リバイバル)の特徴を反映したものです。
一方、窓や内装には「アール・デコ」様式の造作、すなわち直線や立体感を多用した幾何学的な模様、意匠が随所に採り入れられています。
こうした西洋由来の建築技法をふんだんに採り入れた昭和初期のモダンな雰囲気を、今日も間近で楽しむことができます。

左側が旧清明文庫(国登録有形文化財)

講堂。昭和12年(1937)1月、徳富蘇峰が講演。
所在地
大田区南千束二丁目3番1号
交通アクセス
東急池上線洗足池駅下車徒歩6分
お問い合わせ先
勝海舟記念館
電話:03-6425-7608




