家庭教育コラム

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更新日:2024年3月28日

小中学生の保護者の皆様へ ご家庭で子どもと向き合うヒントをお届けします。

今回は、コラム「思春期入り口のこどもと向き合うための親のかかわり方」をお届けします。

思春期入り口のこどもと向き合うための親のかかわり方

NPO法人ハートフルコミュニケーション 理事 福田  潔子

■子育てが目指すのは?
 それは、「こどもの幸せな自立」です。
 そして私たち親の仕事は、こどもが親元から離れて自分の人生を歩みだすまで、こどもが自分の人生を幸せに導く力を養えるよう、サポートすることです。

■思春期とはどういう時期か?   

 親から離れて自立へと向かう時。自分と向き合い、親とは違う一人の人として、自分の価値観を形成していく時期です。親を避けるようになり、反抗したり、逆に内にこもったり、時に、周りと比べて自分を疑い始め、心は揺れ動きます。彼らはさまざまな葛藤に向き合いながら、幸せに自立していくために、「自分」を見つける大事な時を過ごしていきます。

■思春期のこどもとのかかわり方は?  

 コーチとして彼らの自立をサポートすること。

 コーチとは相手に力があると信じ、その力を引き出すサポートをする人です。
 かわり方のポイントは、ほどよい距離感。親から離れていくこどもを、「どうぞご勝手に」と突き放すのではなく、先回りして手出し口出しするのでもなく、ある程度の距離をおいて寄り添い、受け入れ、一人の大人として付き合うことが大切です。

■思春期にこどもが学ぶべき力とは?

 「自律」=自分の行動と感情をコントロールする力です。

 善悪を考え、行動の先にある結果を予測し、やらなければならいことに向かう。そして自分の行動が周囲に与える影響を考えられる力です。こどもたちは「自律」の力を獲得しながら、「自立」へと向かいます。

■そのために親にできることとは?

 こどもができること、やるべきことはこども自身に任せていくことです。

 朝自分で起きること、宿題をやること、ゲームの時間管理など、できそうなことからこどもに任せ、程よい距離感で見守っていきましょう。

 任せる時に大事なことは、「限界設定」をすること。超えてはならない従うべき枠組みや譲れない親の考えや生活の枠組みを示すことです。限界の中で自由を与えられたこどもは、自分の仕事を引き受けながら様々な「葛藤」に出会います。「眠いけど起きなきゃ」「ゲームやりたいけど、やめて宿題をしなければ・・」など。その葛藤を乗り越えていく時に、まさに「自律」を学んでいきます。

 そして、こどもが自分の向き合うべき葛藤に安心して向き合うために欠かせないのが「愛情にあふれた」かかわり方です。まだまだ未熟なこどもたち。時には腹を立てたり、逃げ出したりしたくなることもあります。こどもとの対立を怖れて見ないふりをしたり、逆に押さえつけてしまっては、こどもは「自律」を学べません。思春期のこどもにとって必要なのは「親の本気」です。彼らにはそれを乗り越える力があると信じ、「葛藤」しているこどもに寄り添いながら見守っていきましょう。

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