特集展示「続 高橋松亭×川瀬巴水-日本の技と美-」のご案内
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更新日:2025年12月3日
大田区ゆかりの版画絵師の作品展、ふたたび
今回の特集展示では、ご好評いただきました企画展「高橋松亭×川瀬巴水-日本の技と美-」には出品し切れなかった版画絵師の高橋松亭および川瀬巴水の風景版画の一部を展示します。
江戸時代に開花した浮世絵版画は、版元による企画・立案のもと、絵師・彫師・摺師の分業体制が生み出した結晶として庶民文化に瞬く間に浸透していきました。この浮世絵版行のなかで培われてきた版元制度および高度な技法を継承・発展させ、版元の渡邊庄三郎が大正4(1915)年に創始したのが新版画です。
渡邊は新版画の制作に必要な資金を調達するため、浮世絵の複製版画とともに明治40(1907)年頃からオリジナルな版画(新作版画)の制作に着手します。その制作を最初に依頼した絵師が高橋松亭でした。松亭の描く新作版画は国内外で高い評価を獲得し、これによって経済的な基盤を固めた渡邊は新版画の制作へと乗り出していくのです。そして、令和7(2025)年は松亭の没後80年という節目の年でした。
一方、新版画の代表的な絵師として活躍する川瀬巴水は、明治43年に27歳で日本画家の鏑木清方に入門して修練を重ね、大正7年に木版画と出会います。以来40年、風景版画を中心に、新版画制作に取り組みました。
絵師の個性を前面に出しながらも、彫師・摺師、そして版元による四者の協業によって制作された新版画は高い芸術性をもって世に送り出され、多くの愛好家を生み出してきました。
松亭・巴水ともに大田区域内に居住した経験を持つ、大田区ゆかりの版画絵師です。本展での出品作品総数51点、うち松亭・巴水の作品数は40点と小規模ですが、企画展に引き続き、職人集団の手業とそれが生み出した風景版画の美をお楽しみ下さい。
展示風景
複製版画や外国人絵師の作品も展示
高橋松亭の作品展示コーナー
川瀬巴水の作品展示コーナー
会期
令和8年1月12日(月曜日・祝日)まで
開館時間
午前9時から午後5時まで
会場
郷土博物館 3階常設展示コーナー「馬込文士村」
入館料
無料
休館日
月曜日(ただし、休・祝日の場合は開館し、振替休館は行いません)、年末年始(12月29日~1月3日)
お問い合わせ
大田区南馬込五丁目11番13号
電話:03-3777-1070
FAX :03-3777-1283
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