令和5年5月16日「令和5年大田区長就任記者会見」

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更新日:2023年5月19日

画像:記者会見当日の様子記者会見当日の様子

令和5年大田区長就任記者会見資料はこちらから

令和5年度大田区補正予算案(一般会計第1次)の資料はこちらから

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会見内容

区長あいさつ

本日は大変お忙しい中お集まりをいただきまして誠にありがとうございます。
大田区長の鈴木晶雅でございます。
去る4月の23日に大田区長選挙におきまして多くの区民の皆様のご支援をいただき、大田区長に就任をいたしました。
心から感謝を申し上げますとともにその職責の重さを実感し大変身の引き締まる思いでございます。
大田区は松原区長のもと4期16年にわたり先進的な羽田空港跡地のまちづくりや産業振興とともに福祉施設の充実にも取り組み健全な財政運営を両立させ、地域力・国際都市おおたを着実に進めてまいりました。
私は松原区政を継承しつつ、これまで区内隅々まで歩いて常に区民の皆様の生の声をお聞きして活動してきた経験を最大限に生かして、新しい時代にあった大田区政の新しい扉を開いて発展させていきたいと思っております。
大田区は日本の空の玄関口羽田空港を擁し、商工業が盛んで賑わうとともに地域力があり、思いやりのあふれるまちでございます。
ものづくりの街おおたの産業振興、未来の世代へ引き継ぐ鉄道沿線のまちづくりと子どもや子育て世代、高齢の方々、障がいのある方、全ての区民の皆様の住民福祉の増進、教育の充実などをバランスよく両立させていくことが、基礎自治体に課せられている使命であると考えております。
全ての区民の皆様が安心して暮らし、夢や希望を抱き、生きがいを感じることができる社会の実現のために全力を尽くし、温かさあふれる新しい大田区政に取り組む決意でございます。
区政運営にあたっては6つの政策目標を掲げていきます。

  • 第1に、子育て・教育を充実して子育て世代に選ばれるおおたの実現
  • 第2に、おおたの「都市力」、「魅力」を向上させ、便利でにぎわいのあるまちづくり
  • 第3に、あらゆるリスクに備え、安心・安全を実感できるまちづくり
  • 第4に、一人ひとりが輝く健康と福祉のまちづくり
  • 第5に、成長戦略 経済と環境が両立する持続可能なまちづくり
  • 第6に、行政DXを推進し、分かりやすい、使いやすい、優しいおおたの実現

以上が6つの政策目標です。
大田区の新しい扉を開き笑顔と温かさあふれる大田区の実現のために、区民の皆さま、区議会、関係機関、関係団体の皆様と連携し、皆様の声を丁寧に聴いてまいります。
また、分かりやすい説明で区政情報を正確にしっかりと伝えてまいります。
区職員とともに全力を尽くし新しい区政に取り組む所存でございます。
報道機関の皆様には、区政情報の発信に日頃からご支援ご協力を賜り本当にありがとうございます。
引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
以上もちまして私からの就任の挨拶とさせていただきます。

令和5年度一般会計第1次補正予算案

令和5年度一般会計第1次補正予算案の概要について説明をいたします。
今回の補正予算では次の視点を踏まえ予算計上をいたしました。

  • 区政の継続性を重視した当初予算に加え、社会経済状況などを勘案し、時期を見定め計上する事業に係る予算
  • 社会経済状況を踏まえた物価高騰対策に資する予算
  • 国の物価高克服に向けた追加策や東京都の動向等に速やかに対応するための予算
  • 当初予算編成後に生じた状況の変化に速やかに対応するための予算

でございます。
その結果、一般会計補正予算案の規模は62億1,447万5千円、当初予算と合わせた補正後の予算額は3209億8,311万1千円となりました
また補正予算の財源は一般財源が約16億円、特定財源が約46億円となっております。
次に一般会計歳出における款別の補正後の予算額についてでございます。
福祉費と教育費を合わせて構成費は65%を超え、引き続き、子育て・教育を充実し住み慣れた地域で安心して暮らし続けるまちづくりを進めてまいります。

補正予算案の概要

それでは補正予算案の内容について順次説明をいたします。
今回の補正予算編成の基本的な考え方は先ほどお示したとおりでございます。
まずは喫緊の課題として「物価高騰対策に資する予算」。
まずはここをしっかりとやってまいります。
選挙でもお約束をしていた区立小中学校の給食の無償化など早急に対応していきます。
続いて「区政の継続性を重視し、引き続きの課題に対して、当初予算に加え、時期を見定め計上する事業の予算」に対応してまいります。
6つの政策目標を具体的に実現するための事業実施については今後スピード感を持って予算に盛り込んでいけるよう取り組んでいき皆様にお示したいと考えております。
最後に今月の8日からコロナが5類に移行となりました。
3年以上のコロナ禍からの出口といえると思います。
この間新しい生活様式などが定着をしていった側面もありますが、人が集まり交流する機会などは減っておりました。
文化スポーツ事業の拡充など笑顔を増やしていく事業「ポストコロナを見据えたにぎわいをもたらす事業にかかる予算」についてご説明したいと思います。

物価高騰対策に資する予算

物価高騰対策に資する予算です。
地方創生臨時交付金など財源として実施いたします。

子どもへの支援

まずはじめに区立小中学校の給食費無償化など、子どもへの支援についてです。
「区立小中学校の給食費の無償化」について、私が公約の一つに掲げさせていただいておりました。
物価高騰が区民生活に多大な影響を及ぼす中、学齢期の子どもがいる世帯の経済的負担を軽減し、より一層子育て世帯への支援を推進するとともに、学校給食の質の確保と食育の推進を図り、安定的に学校給食を提供するため、区立小中学校の給食費の無償化を実施してまいります。
また、保育施設や私立幼稚園においても同様に、物価高騰の影響を受ける保育所などに対し運営費の一部や、給食費の補助を行うことで、良質かつ安定した保育サービスの提供や質の高い給食の提供を継続できるよう、支援してまいります。

介護障害福祉サービス事業所などへの支援

次に介護障害福祉サービス事業所などへの支援についてです。
電力、ガス、食料品など物価の急激な高騰の影響を受けた介護障害福祉サービスの事業所や施設が、安定してサービスを提供できる環境を維持するため、地方創生臨時交付金を活用し、区内の事業所などに対してエネルギー食材料費などの経費の一部を支援してまいります。

住民税非課税世帯低所得の子育て世帯への給付事業

さらに住民税非課税世帯、低所得の子育て世帯に対しては給付事業を行います。
住民税非課税世帯などに対する給付金は本年3月の閣議決定により政府からは電力ガス食料品など価格高騰重点支援地方交付金に新たに5000億円の低所得世帯支援枠が創設され交付金の増額強化が示されました。
大田区においても増額された本交付金を活用して、住民税非課税世帯、家計急減世帯に対して1世帯当たり3万円を支給し、物価高騰に直面する生活困窮者などへの支援を、令和3年度令和4年度に引き続き実施していきます
併せて、子育て世帯生活支援特別給付金は食費などの物価高騰に直面し、特に影響を受ける低所得の子育て世帯に対し児童1人当たり一律5万円を支給するものでございます。
大田区ではまず申請が不要な対象者へ5月下旬の支給を目指し準備を進めております。

区政の継続性を重視した予算

続いては区政の継続性を重視した予算です。
区政の引き続きの課題について速やかに対応していくものなどでございます。

妊婦健康診査

まずはじめに妊婦健康診査などについてです。
安心して出産するためにはこの定期的な妊婦健康診査の受診が必要でございます。
妊婦健康診査は、保険適用外のため全額自己負担となりますが、超音波検査は1回分の費用の一部を助成しているところを4回分まで助成を拡充し、妊婦の経済的負担の軽減を図ります。
また初回の産科受診料についても保険適用外のため全額自己負担となります
区では低所得の妊婦の初回産科受診料を助成し、妊娠の兆候がある方の経済的な理由での受診控えを防ぎます。
産後ケア事業の充実については、出産後に支援を必要とする母親の身体的な回復や育児の不安を軽減し家庭での安定した子育てを促進します。
所得状況にかかわらず、事業を利用しやすい環境を整えるため課税世帯の利用者負担を非課税世帯と同額としご覧の通りの負担額といたします。

病児・病後児保育送迎事業の拡充

次に病児・病後児保育送迎事業の拡充についてでございます。
本年10月から保育所などで法律上の保育中の児童に急な体調不良が生じた際に、仕事などの理由でお迎えに行けない保護者に代わり、病児保育施設の看護師が保育所などから病児保育施設に送迎する事業を実施してまいります。
まずは先行的に区内病児保育施設3施設で実施をしてまいります。
保育所などから病児保育施設への送迎費用のうち保護者負担については1,000円を上限といたします。

帯状疱疹ワクチン接種費用助成事業

次に帯状疱疹ワクチン接種費用助成事業についてでございます。
帯状疱疹は50歳以上から発症率が高まり、80歳までに約3人に1人が発症すると言われております。
また症状が治った後も長期間痛みが続く場合がございます。
疲労やストレスなども発症のきっかけとなることからコロナ禍で帯状疱疹の患者が増えているという報告もございます。
帯状疱疹の発症と重症化を防ぐため帯状疱疹ワクチンの任意予防接種にかかる費用をご覧のとおり助成をいたします。

送迎バスなどの安全対策

次に送迎バスなどの安全対策です。
全国において送迎バスへの児童の置き去り事故が発生したことから、送迎バスへの安全装置の設置や安全計画の策定が義務付けられました。
こうしたことから保育所や幼稚園において安全対策を講じるための経費を補助いたします。
加えて登園管理システムの導入経費を補助することで、保育士の業務負担の軽減を図り、安全安心な保育環境を整備いたします。
私立幼稚園も同様に送迎バスの置き去り防止のための安全装置を自己負担なく設置していただけるよう補助を行います。
さらに私立幼稚園が行う施設内外での事故防止のための各種対策に対しても補助を行い私立幼稚園の子どもの安全安心確保の取り組みを支援してまいります。

子ども子育て世帯への支援

次に子ども子育て世帯への支援です。
まず区内外の方々からのご寄付を原資として組み立てている基金による事業についてでございます。
大学など進学応援基金を活用し、区は、貸付型奨学金を借り入れる方を対象に入学前の3月に1人15万円を給付いたしております。
新型コロナウイルス感染症やロシアによるウクライナ侵攻と円安進行などによる物価高騰の影響を踏まえ、令和4年度に奨学金を必要とする生徒に支援が行き届くよう、成績基準を平均成績の4.3以上から4.0以上に緩和をいたしました。

子ども生活応援基金を活用した事業

次に子ども生活応援基金を活用した事業です。
大田区では国が進める「子どもの貧困対策の推進」に基づき作成した「おおた子どもの生活応援プラン」のもと、「子どもが夢や希望を持つことができる地域共生社会の実現」を目指し子どもの生活応援に取り組んでいます。
新規事業として長期休暇中の子どもの居場所づくりとともに、子どもの生きる力を育む学びや、経験機会の提供に取り組む団体などへの補助事業を開始します。
このような区内外の皆様からのご寄付という温かな気持ちを大切に活用させていただきながら、笑顔と温かさあふれる区政を目指します。
その他食事の提供とともに子どもや保護者が安らげる居場所として地域で展開をされております
「子ども食堂」の継続的安定的な活動を支援するため、子ども食堂推進事業を引き続き実施します。
これらの事業により地域と連携しながら子どもや子育て家庭の孤立を防ぎ地域における子どもの見守り体制を強化してまいります。
ヤングケアラーは年齢や成長の度合いに見合わない責任や負担を負うことで本人の育ちや教育等に影響が生じる課題であり、子どもが本来有する権利を守るためにも、ヤングケアラーの把握と支援に取り組むことが必要でございます。
区は実態を把握するため、子ども本人を対象としたアンケート調査を実施いたします。
併せてヤングケアラーについて分かりやすくまとめたチラシを作成し対象児童に配布することで周知啓発を図ってまいります。

ポストコロナを見据えたにぎわい事業

最後にポストコロナを見据えたにぎわい事業についてご説明いたします。

平和都市宣言記念事業花火の祭典

まずはじめに「平和都市宣言記念事業花火の祭典」です。
本事業は昭和59年8月15日に「大田区平和都市宣言」を行ったことを記念し平和の尊さを語り継ぎ平和の平和な街を未来へ引き継ぐことを目的としています。
令和5年度は5年ぶりの開催を予定しており式典と花火の打ち上げを実施いたします。

新スポーツ健康ゾーン活性化事業ランニング環境の整備事業

次に新スポーツ健康ゾーン活性化事業ランニング環境の整備事業について
東京2020大会で盛り上がったスポーツへの関心の高まりを受けブラジル代表の事前キャンプ地となったビーチバレー場を活用したイベントを実施いたします。
また誰もが気軽に参加し楽しむことができるスポーツとしてランニングの普及を推進してまいります。

アメリカ合衆国セーラム市および中国北京市朝陽区などとの交流推進

次にアメリカ合衆国セーラム市および中国北京市朝陽区などとの交流推進についてです。
新型コロナの影響により延期していたこの友好関係にあるこの諸都市との交流を4年ぶりに再開いたします。
交流を通じて区民の国際的視野を広げるとともに多様な文化についての理解を進め国際都市おおたの推進につなげます。

龍子記念館企画展

次に龍子記念館企画展について
大田区を拠点として活動する現代アートコレクターなどと連携し川端龍子の作品との地域連携した企画展を開催いたします。
洋画や彫刻・現代アートなどジャンルを超えた展示により龍子の作品の魅力を発信し、幅広い年齢層の来場者に満足していただける展覧会といたします。
コロナの影響で外出を控えなければならなかった時に、身近なところで文化スポーツに親しむ方も増えてまいりました。
区民の方が心身ともにリフレッシュしていただける環境を整備し、提供していくことに取り組んでまいりたい。そのように考えております。

その他区政情報について

新空港線通称蒲蒲線

一つ目は新空港線、通称蒲蒲線についてです蒲蒲線については区民の皆様が正しい情報を得ていただけるようわかりやすく丁寧に説明をしていきたいと考えております。
そのため新空港線のショート動画を作成いたしました。
大田区公式YouTubeチャンネルでもご覧いただけます。
まずは動画をご覧ください。
-動画再生(新空港線関係動画)-
いかがでございましたでしょうか。
今ご覧をいただいた通り、新空港線により現在離れた場所にある、この蒲田駅と京急蒲田駅間がつながり区内の東西方向の移動が便利になりますとともに、区内から羽田空港や渋谷新宿・池袋や埼玉方面などへのアクセスが向上し、東京圏の国際競争力の強化にも大きく貢献をいたします。
整備は昨年10月に設立した羽田エアポートライン株式会社が進めますが、区は国や東京都とともに連携しながら同社を支援するなど事業を推進していきます。
区は蒲田駅前の広場の拡張や老朽化した駅ビル周辺市街地の更新など沿線のまちづくりも併せて行ってまいります。
そして地域経済を活性させ、これまで以上に利便性が高く暮らしやすい魅力的なおおたの街へ生まれ変わることを目指しております。
新空港線はそのための起爆剤であり大切な事業であります。
今回の区長選においては区の負担が巨額になるような誤解を生む情報が散見されましたが、東京都からの交付金などを有効活用することで区の負担を最小限にするよう現在関係機関相互で継続的に調整を図っております。
新空港線の整備は区の40年代の悲願であり区として決断した事業であります。
私は松原前区長の意思をしっかりと受け継ぎ、大田区に大きなメリットをもたらすこの事業を少しでも早く進め、日本のこの玄関口にふさわしい世界に誇れるおおたのまちを作ってまいります。

勝海舟生誕200年

2つ目ですが、今年は勝海舟生誕200年の年でございます。
これを記念し、大田区立勝海舟記念館では海舟77年の生涯を家族や身近な人の視点で全4期にわたって巡るこの特別展を開催しております。
現在は生誕200年記念特別展第2弾「家族と歩んだ幕末 留守を預かる家人たち」を開催しております。
本展は4会期の中でも最も歴史の表舞台で活躍した幕末期を取り上げる展示でございます。
初公開となる母妻からの出張先の海舟へ宛てられた手紙や、修復が完了した洋画家が描いた親族の肖像画などを展示しておりますお時間がありましたら是非ご覧をいただければと思います。
この記念館は洗足池公園のほとりにございまして明日は春宵の響きが開催をされます。
こちらは令和2年度から中止でしたが屋外で邦楽をお楽しみいただけます。

5月10日の事件について

次に5月10日水曜日午前8時過ぎ、西蒲田の住宅の敷地内で区立中学校に通う男子生徒が男性に刺されるという大変痛ましい事件が起こりました。
未来あるお子さんの尊い命が脅かされる重大な事件であり深い憤りを感じます。
幸い被害を受けた生徒は一命を取り留め現在順調に回復してきていると聞いております。
被害を受けた生徒の1日も早い回復をお祈り申し上げるとともに心身のケアを万全にしてまいります。
当該校において臨時保護者会の実施、スクールカウンセラーの派遣など生徒・保護者の不安や心のケアに速やかに対応し、警察と連携して注意喚起や周辺のパトロールの強化にあたっております。
教育委員会とともに児童生徒の安全を第一に考え対応してまいります。

地震について

さて5月5日石川県能登半島で最大震度6強、先週も千葉県南部を震源とする最大震度5強の地震が発生をしましたが、いずれの地震も区内には幸い被害はありませんでした。
区ではこれまで都心南部直下地震を想定し自助・共助・公助の連携と協働によって地域力を結集し総合防災力を高めてまいりました。
引き続き区民の皆様には災害備蓄品の点検や避難場所と経路の確認など地震の備えを呼びかけてまいります。
私からの就任の挨拶及び補正予算などの説明は以上でございます。

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