結核とは

ページ番号:929188472

更新日:2024年1月24日

結核は過去の病気ではありません!

現在でも日本では年間約1万2千人の方が新たに結核と診断され、1,800人以上が亡くなっている重大な感染症です。
大田区では、昨年約60人の方が新たに結核と診断されました。
結核は若い人にとっても注意が必要な病気です。

大田区の状況

大田区の結核罹患率は10.6で減少傾向ではあるものの、国や都の結核罹患率と比較すると高いことがわかります。
大田区で2021年に結核と診断された患者さんの数は61人でした。
(注釈1)結核罹患率とは、1年間に発症した患者数を人口10万人対率で表したものです。

「結核」ってどんな病気?

「結核」とは、結核菌が体の中に入ることによって起こる病気です。
結核患者がせきやくしゃみをすると飛沫(しぶき)と一緒に結核菌が飛散し、それを周囲の人が吸い込むことにより感染します。

「感染」と「発病」は違います

感染した人が全員発病するわけではありません。
「発病」とは、結核菌が増えてせきや痰などの症状が出たり、エックス線検査や菌検査で異常が見つかったりすることです。
感染した10人のうち、発病するのは1人から2人くらいと言われています。感染してから2年までに発病することが多いといわれていますがその後に発病することもあります。

発病した場合の症状は

せき、痰、発熱などの症状で始まり、この他に痰に血が混じる、食欲が減る、体重が減る、微熱が続く等があります。
ただし、高齢者の場合は、日常的にせきや痰がからむ状態が続いたり、症状が目立たない場合があり気づきにくいため注意が必要です。

もし結核を発病したら

発病しても現在は有効な薬が開発されており、きちんと薬を飲めば治ります。
しかし、怖いのは途中で飲むのをやめてしまい、結核菌が薬に耐性をもってしまうことです。多剤耐性菌になると代表的な薬が役にたたなくなるため、結核の進行をくいとめるのがむずかしくなってしまいます。
もし、結核と診断されたら、治療終了まできちんと薬を飲み続け、治療を完了させることが一番重要です。

「結核」を早期発見するためには

2週間以上続く咳や微熱、痰が止まらないなどの症状があれば医療機関を受診しましょう。
結核の発病は、胸部エックス線検査で調べられますので、年1回の健康診断を受けるようにしましょう。(65歳以上の方は、感染症法第53条の2第3項及び同法施行令第12条により、年1回の健康診断が推奨されています)
大田区の健康診断はこちら

自分の周囲に結核患者さんが発生したら

「周囲の人が結核と診断されて、自分も感染しているのではないかと心配です。」というようなご相談がよくあります。
結核と診断された患者さんの症状によっては周囲に感染する可能性がある場合もありますが、ほとんど感染する可能性がない場合もあります。
感染性の有無は、その患者さんの痰に含まれている結核菌の量、周りの人の年齢、接触状況によって判断されます。
周囲への感染の可能性がある場合、患者さんの住所を管轄する保健所が周囲の人の健診について計画し、全国の保健所同士が連絡を取り合い、必要な方に対して健診を実施します。
感染の有無を確認する検査は感染したと判断される時期から約2ヶ月経過してから実施することが多い状況ですが、ご心配な方は最寄りの保健所にご相談ください。

結核の接触者健診

保健所の指示で接触者健診が必要となった場合は、下記のリストに記入しご提出ください。

結核医療費公費負担制度

結核と診断された方には、結核医療費の一部を公費で負担する制度があります。
公費負担制度には、一般医療(主に通院)と入院医療(保健所が入院を勧告)の2種類があります。公費負担を受けるためには申請が必要です。

一般医療(主に通院)

結核の治療に必要な医療費の95%を、医療保険と公費で負担します。残り5%は自己負担となります。
住民税が非課税の方は、自己負担額を助成する制度があります。申請時にご確認ください。
公費負担の開始は、保健所が申請書を受理した日からとなります。

入院医療(保健所が入院を勧告)

保健所の入院勧告に従って入院し治療を受ける場合は、結核の医療費は公費で負担します。
ただし、世帯の収入により費用の一部を負担していただくことがあります。
申請の方法と詳しい内容については、保健所からご案内いたします。

結核についての関連リンク(新しいウィンドウが開きます)

お問い合わせ先

感染症対策課

電話:03-5744-1263
FAX :03-5744-1524
メールによるお問い合わせ