特集展示「左内橋開通150年 六郷で多摩川を渡る」のご案内

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更新日:2024年3月27日

渡し舟から橋へ

 川は道を断ち切り、両岸を隔てて、人やモノの動きを遮断します。そのため、人々は川の横断には橋を架け、渡し舟を用いてきたのです。多摩川は天下に名だたる「暴れ川」であったため、江戸時代にこれを渡るには殆ど渡し舟に頼るしかありませんでした。六郷付近の多摩川には江戸の中期まで木橋が架けられていましたが、この橋も洪水などでしばしば流出し、その都度架け替えられていたため、貞享5(1688)年の洪水で流されて以降は渡し舟となります。以降本格的な架橋は近代の黎明を迎えるまで見られませんでした。
 明治7(1874)年、八幡塚村(現大田区東六郷三丁目付近)の名主鈴木左内によって木製の有料人道橋「左内橋」が架けられます。これは近代最初の六郷橋でしたが、出水による破損が多く流出することもあったため、架橋後も川崎駅営業の渡し舟が運航されました。4年有余の短命で左内橋が姿を消した後、明治16年に八幡塚村・川崎駅が共同出資により木造の六郷橋を架けます。この橋は明治33年に京浜電気鉄道株式会社が買収、同39年政府に献納されてからは、東京府と神奈川県で橋の架け替えや修理が続けられました。
 そして、大正14(1925)年に現在の六郷橋の前身となる鉄筋コンクリート・タイドアーチ式の六郷橋が完成。現在の橋はこの六郷橋が老朽化し、耐震性の問題も生じたため、昭和54(1979)年より架け替え工事に着工、平成9(1997)年に完成したものです。
 本年は左内橋が架橋されてから150年の節目の年を迎えます。これを機に本展では多摩川を渡る六郷の渡し舟と橋の歴史を振り返ります。


展示全体の様子


六郷橋架橋計画図(明治4年11月)

会期

令和6年3月26日(火曜日)から令和6年5月19日(日曜日)まで

開館時間

午前9時から午後5時まで

会場

3階特集展示コーナー

入館料

無料

休館日

月曜日(休・祝の場合は開館)

お問い合わせ

大田区立郷土博物館

大田区南馬込五丁目11番13号
電話:03-3777-1070
FAX :03-3777-1283
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