地域情報紙「わがまちまごめ」第130号を発行しました。(令和6年3月1日)

ページ番号:650338345

更新日:2024年3月1日

130号の概要は次の通りです。

・幻の川の流れに沿って~馬込にも春の小川がありました~
・南馬込うえだい公園の四季 花と果実の原っぱ公園 
・馬込情報
・まごめ文芸
・編集後記
この中の一部を掲載します。すべてを読みたい方は、PDFファイルをダウンロードしてください。

幻の川の流れに沿って~馬込にも春の小川がありました~

 「春の小川はさらさら行くよ 岸のスミレやレンゲの花に……」昔の馬込には、歌にうたわれているような小川がいくつも流れていました。今はどれも道路舗装の下になってしまいましたが、昔の流れを想像しながら春の散歩を楽しんでみませんか。

 馬込は湧き水の多い所でした。台地の縁などから湧き出した水が集まって小川となり、大事な農業用水として、田畑で使われていました。かつて馬込のあちこちにあった「洗い場」も、湧き水を集めて池のようにして、収穫した野菜を洗って、きれいにして市場へ出すために活用されていました。
 畑の間や道のわきを流れる小川は、やがて内川や呑川などの大きな流れに合流し、新井宿(今の大田区中央)から大森方面を通って海へと注ぎます。

内川の流れ

 北馬込二丁目の宗福寺の下あたりから湧き出た水の流れが環七通りをくぐり、新幹線と横須賀線の線路下を抜けて、立正大付属中・高校の敷地から桜のプロムナードへと続きます。寺郷公園の近くには、水源を示す石碑も立っています。
 環七通りと横須賀線線路の間のかつての川は、きれいな遊歩道となり、絶好の散歩道となりました。遊歩道の終点近くには宮ノ下公園があります。ここにも以前は洗い場がありました。
 川は遊歩道終点からまっすぐ線路下を抜けて流れますが、その左側、馬込橋寄りに線路をくぐるトンネルがあって、立正大付属中・高校側に出られます。
 川は学校の敷地内を通り、第二京浜を馬込坂下歩道橋のあたりでくぐり、オートバックスの裏側から馬込区民センター下交差点を経由し、桜並木通りへと向かいます。これからの時期はこのあたり、お花見の絶好の場所となります。
 毎年「馬込文士村大桜まつり」会場となる桜並木公園には、マンションに沿って北側に抜ける小道があります。この道は内川に流れる水路の跡で、今も北側の台地からの湧水が下を流れています。
 内川は桜並木先の郵便局の右手から佐伯栄養学校下、大森日赤病院わきを通って池上通りをくぐり、東海道線の線路下で地上に現れ、東京湾へ向かいます。

谷中通り(環七通り)の流れ

 環七通り馬込銀座交差点のあたりから春日橋に向かって、道路の中央に川が流れていました。東馬込や山王の方からも小さな流れが集まっていましたが、馬込第二小学校わきのあさひが丘や天神山からの湧き水の小川が、馬込東中学校体育館前の道沿いに流れ、馬込銀座交差点へと向かっていました。 萬福寺門前の道路沿いにも、近くの台地の裾から湧き出た流れが、馬込銀座の方に向かっていました。現在でも萬福寺門前の道では、流れのあった所を避けて、電柱が道の端から少し離れて立っているのがわかります。
 馬込小学校桜門前、以前消防署も並んでいた坂道にも、神明しんめい神社あたりからの湧き水が流れていて、坂の下で、萬福寺門前からの流れに合流して、馬込銀座交差点へと向かっていました。 交差点にかかる歩道橋から見渡すと、大井出石いずるいし方面や、現在ライフの建っている霜田しもだ方面の台地、たぬき山公園から馬込東中学校に続く南馬込一帯の台地、大森駅からのジャーマン通り両側の山王の高台からの流れが、すべてこの馬込銀座交差点に集まる地形であることを実感させられます。
 馬込の湧き水を集めた小川は、長い間、貴重な農業用水として使われてきました。田畑が宅地へと変わり、建物が増えてくると、生活排水の流れるドブ川になってしまったところも多くなりました。 
 昭和三十年代になると、道路の拡幅などで次々と川は暗渠あんきょとなり、橋もなくなりました。
 でもちょっと注意して見ると、小川のあった痕跡が馬込のあちこちで見つかります。花のたよりが聞こえてくるこの時期に、馬込の「春の小川」の跡をたどる散歩はいかがでしょうか。

南馬込うえだい公園の四季 花と果実の原っぱ公園

 万福寺バス停の近くに二本の区道を跨ぐように南馬込うえだい公園があります。犬の散歩をする人、通り抜ける人、ベンチに座って話す人などおとなからベビーカーの赤ちゃんまで様々な人が行き交います。この公園は、大田区のふれあいパーク活動として地域共同体城南の家グループの皆さんが平成14年から管理をしています。
 ふれあいパーク活動とは、地域の住人が公園を「地域の庭」として、清掃や花壇作り等のボランティア活動や様々なイベントを行い、有効活用を図っていこうとする活動です。
 ある朝公園を通ると、花壇を整えた後の花を花束にして「ご自由にどうぞ」とバケツに入れる粋な計らいがされていました。手入れをしてくださる方の愛情を感じ、ありがたく一束いただいて家に飾りました。
 この公園は子どもたちが寝転んだり、草花遊びができるようクローバー、タンポポ、カラスノエンドウなど昔ながらの身近な草を茂らせています。また梅、アンズ枇杷びわ葡萄ぶどう、柿、石榴ざくろ、カリンなど実の生る樹木が多いのも特徴です。
 春はレンゲ、菜の花、夏はカンナ、向日葵、立葵、秋はコスモスの畑が出現します。また、馬込半まごめはんじろふしなり胡瓜きゅうり綿わたの観察栽培も行っています。
 うえだい公園で活動するもう一つのグループに「よりみちのいえ」があります。子どもたちが家庭や学校以外の場所で、お友だちや地域のおとなと過ごせる場所を作ることを目指して2010年に発足しました。
 ふだんのよりみちは毎月3回水曜日の14時半~17時に「よりみちのいえ」のおとなたちが子どもたちの自由な遊びを見守っています。誰でも参加でき、参加費は原則無料です。また城南の家との協働で、最近では畑で育てた藍を使って藍染めをしたり、七夕飾り作り、ぶどうジュース作りなどをしました。
 このように、城南の家のふれあいパーク活動と「よりみちのいえ」はうえだい公園をステージに季節の植物をとおして地域の子どもとおとなをつなげる大切な働きをしています。
 ふれあいパーク活動や「よりみちのいえ」の活動予定は、公園入口に掲示されています。

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馬込特別出張所

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電話:03-3774-3301
FAX:03-3774-4997