医療的ケア事例紹介 その1
ページ番号:129218322
更新日:2026年3月2日
くすのきくん(仮名)の場合
- プロフィール
- 出生から気管切開・胃ろう手術
- 入院中から始める医療的ケアのトレーニング
- 外泊訓練で直面した課題と専門的な助言がもたらした安心感
- 在宅移行に向けた生活調整
- くすのきくんの1日
- くすのきくんの1週間
- 在宅生活にかかる費用
プロフィール
- 2歳
- 父・母・本人・妹の4人家族
- 重症仮死のため挿管管理後、抜管困難となり気管切開術施行
- 嚥下困難症、胃食道逆流症に対して胃ろう造設術施行
- 長期の入院生活を経て、在宅での生活を準備し、退院する
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 出生 | 重症新生児仮死の診断 |
| 入院中 | 気管切開・胃ろう手術 |
| 身体障害者手帳申請 | |
| 日常生活用具の申請 | |
| 両親ともに病院で手技を取得 (胃ろうの注入、たん吸引、ベッドと車いすの移動) |
|
| 院内で外泊訓練 | |
| 訪問診療の調整 | |
| 東京都在宅訪問看護ステーションの調整 | |
| 院内での外泊訓練 | |
| 退院前カンファレンス |
出生から気管切開・胃ろう手術
出生後、突然の重症仮死で命の危機を告げられ、胸が張り裂ける思いでした。気管切開が必要と聞いた時は、「どうして」というやり場のない気持ちと、小さな体にメスを入れることへの不安と恐怖でいっぱいでした。
「生きるため」という医師の言葉を信じ、苦しんでいる息子が「少しでも楽に呼吸できるようになるなら」と思い、手術を受け入れました。
入院中から始める医療的ケアのトレーニング
長期入院中、退院後の生活のために、医療的手技を学びました。
慣れない手技に不安もありました。しかし、退院した後は私たちがこの子の命を守らないといけないと思って、手技や、子どもの状態の観察の仕方など、学びました。
病院のスタッフも優しく熱心に教えてくれました。
退院後の生活を思うと不安でしたが、息子の一番の専門家になると決めました。
外泊訓練で直面した課題と専門的な助言がもたらした安心感
退院前に行った外泊訓練では、病院から離れて自宅で過ごす時間を体験しました。
初めて自宅で人工呼吸器や胃ろうの管理を行うことは緊張の連続で、夜間の吸引やモニター確認に追われ、ほとんど眠れませんでした。
「これからずっとこの生活が続くのか」と考えると不安も大きかったです。兄妹との生活リズムを整えるのも大変でしたが、家族で協力し合い、退院後の生活を具体的にイメージできたことは大きな収穫でした。
さらに、入院中から医療的ケア児等コーディネータ―や保健師さんが相談に乗ってくださり、専門的な視点から助言をいただけたことで、心強く安心して準備を進めることができました。
在宅移行に向けた生活調整
退院に向けての準備や調整を、仕事や家事と並行して行うのは大変で焦りも感じましたが、息子を家に迎えるためには必要なことだと自分を奮い立たせました。
忙しさの中でも、訪問看護師さんが相談に乗ってくださり、支えてくれる人々の存在に励まされ、感謝の気持ちを持ちながら家族で一歩ずつ前へ進んでいこうと準備を始めました。
くすのきくんの1日
| くすのきくん | ママ | パパ | |
|---|---|---|---|
| 5時00分 | |||
| 5時30分 | 起床 | ||
| 6時00分 | 体位変換・オムツ 内服・注入 |
ケア | 起床・妹のお世話 |
| 6時30分 | |||
| 7時00分 | 朝食 | 出勤 | |
| 7時30分 | |||
| 8時00分 | 仕事 | ||
| 8時30分 | |||
| 9時00分 | 掃除・洗濯・妹のお世話 | ||
| 9時30分 | |||
| 10時00分 | |||
| 10時30分 | |||
| 11時00分 | 体位変換・オムツ 内服・注入 |
ケア・昼食準備 | |
| 11時30分 | |||
| 12時00分 | 昼食 | ||
| 12時30分 | |||
| 13時00分 | 妹のお世話 | ||
| 13時30分 | |||
| 14時00分 | |||
| 14時30分 | |||
| 15時00分 | 体位変換・オムツ 内服・注入 |
ケア | |
| 15時30分 | |||
| 16時00分 | |||
| 16時30分 | |||
| 17時00分 | 夕食準備 | ||
| 17時30分 | |||
| 18時00分 | 夕食 | ||
| 18時30分 | |||
| 19時00分 | 体位変換・オムツ 内服・注入 |
ケア | 帰宅・夕食 |
| 19時30分 | |||
| 20時00分 | 入浴 | 妹のお世話・くすのきくんの寝かしつけ | |
| 20時30分 | |||
| 21時00分 | 体位変換・就寝 | ママの息抜き時間 | |
| 21時30分 | |||
| 22時00分 | 入浴 | ||
| 22時30分 | |||
| 23時00分 | 就寝 | 就寝 | |
| 23時30分 |
くすのきくんの1週間
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 短期入所 (短期入所は毎週ではなく、自宅で過ごす週もあります) |
|||||||
| 6時00分 | 体位変換・オムツ 内服・注入 |
体位変換・オムツ 内服・注入 |
体位変換・オムツ 内服・注入 |
体位変換・オムツ 内服・注入 |
体位変換・オムツ 内服・注入 |
体位変換・オムツ 内服・注入 |
|
| 7時00分 | |||||||
| 8時00分 | |||||||
| 9時00分 | 短期入所 (短期入所は毎週ではなく、自宅で過ごす週もあります) |
||||||
| 10時00分 | 帰宅 | 通院 (通院介助付き) |
児童発達支援 | ||||
| 11時00分 | 体位変換・オムツ 内服・注入 |
体位変換・オムツ 内服・注入 |
体位変換・オムツ 内服・注入 |
体位変換・オムツ 内服・注入 |
|||
| 12時00分 | |||||||
| 13時00分 | |||||||
| 14時00分 | |||||||
| 15時00分 | 体位変換・オムツ 内服・注入 |
体位変換・オムツ 内服・注入 |
体位変換・オムツ 内服・注入 |
体位変換・オムツ 内服・注入 |
体位変換・オムツ 内服・注入 |
||
| 16時00分 | |||||||
| 17時00分 | 訪看 (入浴) |
訪問 リハビリ |
訪看 (入浴) |
訪看 (入浴) |
|||
| 18時00分 | |||||||
| 19時00分 | 体位変換・オムツ 内服・注入 |
体位変換・オムツ 内服・注入 |
体位変換・オムツ 内服・注入 |
体位変換・オムツ 内服・注入 |
体位変換・オムツ 内服・注入 |
体位変換・オムツ 内服・注入 |
|
| 20時00分 | |||||||
| 21時00分 |
在宅生活にかかる費用
- 障がい児通所支援の利用者負担については、所得に応じた負担上限月額が設定されています。ただし、負担上限月額より利用料の1割負担の方が低い場合には1割負担の額となります。
- 令和元年10月1日利用分から、就学前障がい児を対象とした児童発達支援等のサービスの利用者負担額が無償化されました。無償化の対象となる期間は、満3歳になって初めての4月1日から3年間です。
- 令和7年9月1日利用分から、東京都の制度を利用し0歳から2歳までの児童発達支援等の利用者負担額が無償化されました。無償化の対象となる期間は、国制度の無償化対象になるまでの期間です。
- 医療費…児童医療費助成適用の場合です
- 訪問看護、訪問リハビリの交通費…事業所によって異なります
- 児童発達支援の利用料…東京都の無償化制度適用の場合です
- 児童発達支援のおやつ代や送迎代…事業所によって異なります
- 上記の例は参考例です。自己負担額は、利用するサービス、日数、事業所等、様々なケースにより異なりますのでご了承ください。
| 一か月の回数 | 上限4,600円 | 上限37,200円 | ||
|---|---|---|---|---|
| 医療費 | 外来通院 | 4回 | 0円 | 0円 |
| 訪問看護 | 12回 | 0円 | 0円 | |
| 交通費:例200円(1日当たり) | 2,400円 | 2,400円 | ||
| 訪問リハビリ | 4回 | 0円 | 0円 | |
| 交通費:例200円(1日当たり) | 800円 | 800円 | ||
| 障害福祉サービス | 居宅介護 | 4回 | 4,600円 | 4,800円 |
| 交通費:例200円(1日当たり) | 800円 | 800円 | ||
| 障がい児通所支援 | 児童発達支援 | 4回 | 0円 | 0円 |
| おやつ:例100円(1日当たり) | 400円 | 400円 | ||
| 送迎:例100円(1日当たり) | 400円 | 400円 | ||
| 自己負担月額 | 9,400円 | 9,600円 | ||




