全国でも先駆的?!心のバリアフリーすすめ隊の活動に密着レポート
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更新日:2026年4月28日
大田区の小中学校で実施されている「出前講座~知的障がいの理解を深める~」に、大田区の職員も参加してきました!
この講座を運営するのは、実際に知的障がいのあるお子様を養育する、地域の保護者の皆さまによる「心(こころ)のバリアフリーすすめ隊(たい)」(大田区手をつなぐ育成会)です。
「障がいのある子たちと、地域の中で自然に触れ合ってほしい」という想いから始まった、全国でも先駆けとなる活動です。
記事内では 当日の 体験の 様子を 詳しくレポートしています。ぜひご 覧ください。
出前講座の様子
座学で学ぶ

知的障がいのある方の特性として、
(1)言葉によるコミュニケーションが苦手(曖昧な言葉や、早口で言われると理解できない)
(2)気になるもの・好きなものがあると、周りのものに気持ちがいかず、好きなものだけに集中してしまう。
(3)体を前後左右に揺らしたり、自分の世界に入って独り言を言ったりする。
などがあります。
また、一人ひとり苦手なことや配慮が必要なことは違うので、その人にとって必要な工夫や配慮をすることが大切だということを学びました。
「ここをきれいにして」と言われても、具体的になにをすればいいか分かりづらいですよね。
なんて言ってあげたらよかったと思いますか?
分かりやすい 言葉で 言われても、 早口だったり、 一度にたくさんのことを 言われると、 分からなくなります。
知的障がいのある 人とお 話しする 時は、「 具体的に」・「 一つずつ」・「ゆっくり」お 話しすると、いまなにをすればよいのかが 分かり、 行動しやすくなります。
グループワーク 「知的障がいのある人にわかりやすく伝えるにはどうしたら良い?」

●お題●「ちょっとまって」
知的障がいのある人に「ちょっとまって」を、わかりやすく伝えるには、どのようにしたら良いかをグループになって考えました。
10分間で話し合ってもらい、発表をしてもらったのですが、図で表すグループ、言葉で表すグループなど様々な意見が出ました。
児童のみなさんが積極的に挙手して発言している様子が印象的でした。
見学していた職員も、どのような言い方をすれば相手に伝わりやすいかを考えることは、障がいの有無にかかわらずとても大切なことだと改めて感じました。
体験学習の様子
焦らせる言葉をかけられた時の体験

●ルール● ビニール手袋をして、決められた枠の中に1分間でシールを貼る
●目的● 急かすような言葉をかけられて焦る気持ちの中で、作業をする難しさを知る
体験した職員も、「このように貼りたい」という思いがあっても、1分間という制限の中急かす言葉をきくと気持ちが焦ってしまい、台紙からシールをはがすことすら上手くできませんでした。(手袋にもシールが張り付いてしまっています)
ビニール手袋をすることで、作業がより難しく感じます。
落ち着いてやればいつもできることでも、焦るとうまくいかないことは誰にでもありますよね。
急かす 言葉ではなく、 落ち 着いて 取り 組めるような 優しい 言葉かけを 心がけたいと 思いました。
シングルフォーカス(興味のあるものに集中してしまうこと)の体験
この体験は、ペットボトルを通して見ることで、知的障がいのある方の特性の一つである
「一つのものに集中することで視界が狭くなり、周囲の状況に意識が向きにくくなる感覚」
を 体験している 様子です。


二人の人が立っています。
ピンクの服を着た女性が気になる!と仮定して、先ほどのペットボトルを使って覗いてみると

女性しか見えていません。
二人の人が立っている状況でも、一人の人に意識が集中していると、もう一人の存在や周囲の状況に気づきにくくなることがあります。
ですがこの状況、ご自身でも経験はありませんか?
街で推しを見かけたら、その人しか視界に入らなくなる、
集中しているときに人が来ていても気づかず、いきなり話しかけられてびっくりしてしまうなど…
それと少し似ている感覚なのかもしれません。
実施主体「心のバリアフリーすすめ隊」からのメッセージ

出前講座の主な目的・内容
●目的●
・知的障がいについて、知ってもらい、心の中にあるバリア(偏見等)を取り払って、同じ人間だということを感じてもらう。
・ちょっとした工夫や配慮(合理的配慮)があることで、暮らしやすくなることを知ってもらう。
●出前講座の内容●
・知的障がいのある人がコミュニケーションで困ることはどんなこと?のお話
・初めてのことやいつもと違うことに遭遇したとき、不安に感じてしまうお話
・【体験】気になるもの・好きなものを見ると、どんな風に見えるの? 等
さいごに
知的障がいのある 人は、その 障がい 特性により 不思議な 行動をすることがあり、 周りの 人からは 奇異な 目で 見られてしまうことがあります。 私たちの 子どもたちが 地域で 安心して 暮らし 続けるために、まず、 地域の 皆様に 知的障がいのある 人のことを 知ってもらい、 心の 中にある 壁を 取り 払って 自然につき 合っていただきたいと 考え、 平成19 年(2007 年)に 「心(こころ)のバリアフリーすすめ隊(たい)」(大田区手をつなぐ育成会)を 旗揚げし、 現在も 理解 啓発 活動に 取り 組んでいます。
今回参加した職員の感想
今回の講座では、体験学習を通して、知的障がいのある方が日々の生活で感じている作業の難しさや、周りの状況がつかみにくくなる感覚を肌で知ることができました。
体験中、同じ条件でもスムーズに作業を進めるスタッフがいたことも印象的でした。
「障がいがある・ない」で一括りにするのではなく、得意なことや苦手なことは一人ひとり違うのだと、あらためてハッとさせられる瞬間でした。
そういえば、自分の昔を振り返ってみても、針に糸が通せなくて困っているときに友達がそっと手を貸してくれたり、逆に何かに熱中している友達を邪魔しないように見守ったり……。
そんな、お互いを思いやる場面が日常の中にたくさんあったことを思い出しました。

困っている人に「何かお手伝いしましょうか?」と声をかけること。そして、もし本人が「自分でやりたい」と思っているなら、その気持ちを尊重して見守ること。
相手の立場に寄り添う温かなまなざしは、障がいの有無に関わらず、私たちにとって一番大切なことではないでしょうか。
こうした小さな「心のバリアフリー」の積み重ねが、誰もが自分らしく、安心して暮らせるまちづくりにつながっていくのだと感じています。
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