【プレスリリース】[大森 海苔のふるさと館]企画展「船大工の仕事2-ベカブネをつくる-」を開催中です。

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更新日:2025年5月1日

大田区の大森・糀谷・羽田では昭和中期まで海苔養殖が行われ、各地域には作業の船を建造する船大工がいました。船大工の道具は鋸・かんな・舟釘・ツバノミなどがあり、建造には熟練の技と工夫が求められました。本展では、平成8年に大田区立郷土博物館特別展に展示するベカブネを建造した記録写真と、その船大工が実際に使用していた道具類を中心に展示します。


ツバノミでネドオリの釘穴を探る(平成8年撮影)


ツバノミ

大田区の大森・糀谷では江戸時代中期から、羽田は明治時代から海苔養殖が行われていました。作業にはベカブネ(またはテンマ)と呼ばれる小舟を使用し、漁場の拡大と共に大型の海苔船が利用されるようになりました。これらの船を建造したのは船大工であり、昭和30年代に大森には7軒、糀谷には1軒、羽田には9軒の船大工(造船所)がありました。
海苔養殖に欠かせないベカブネは木造で、船底となるシキ(敷)と、船縁を構成するカジキとタナを組み立てて作られます。船の建造には、用材の木を切るための鋸類、木を削るかんな類、舟釘やそれを打つ穴を開けるためのツバノミなど、用途によってさまざまな大きさと形の道具を使いました。特に、海水が漏れず軽く丈夫な造りに仕上げるためには、これらの道具を使い分ける熟練の技と工夫が求められました。船底のシキを作るだけでも20以上の工程があり、その技術の高さがうかがえます。
本展では、大田区立郷土博物館の特別展「大田区の船大工」(平成8年度)に展示するため、大森の平野造船がベカブネを建造した際に記録した写真と、平野造船が実際に使用した道具類を中心に展示します。展示を通して、大田区の海苔養殖を支えていた船大工の造船技術をご覧ください。

【開催期間】
8月17日(日曜日)まで
【開館時間】
午前9時から午後5時まで(6月から8月までは午後7時まで開館)
【休館日】
5月19日(月曜日)、6月16日(月曜日)、7月22日(火曜日)
【展示資料】
平野造船寄贈の船大工道具 67点/ 船大工のベカブネ建造の記録写真 17点
船模型(ベカブネ) 1点/ 古写真 5点
常設展示室には、国指定の重要有形民俗文化財も展示しています。

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