先進的な省エネ機器の導入

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更新日:2025年9月8日

大田区では、脱炭素化の推進に関する「区の率先行動」の一つとして、公共施設への先進的な省エネ機器の導入を進めています。
施設の省エネ化に関する独自技術を有する事業者と連携し、提供される機器及びシステムの省エネ効果を検証した上で、その有効性を最大限発揮できる施設へ積極的に導入しています。

[先進的な省エネ機器を導入した施設数] (令和7年度4月時点)
●合計5施設(実証:1施設)
・空調省エネ制御装置0施設(実証:1施設)
・換気省エネ制御装置5施設

導入の意義

一般的なオフィスビルで消費している電力は、空調の用途がおおよそ半分を占め、最も大きいと言われています。

オフィスビル電力消費内訳

また、オフィスビル等では、その部屋の利用人数に関わらず換気設備を一定に稼働しているケースがあります。
この場合、利用人数が少ない時は必要以上に換気され、冷暖房をした空気が外へ逃げてしまうことで、空調設備の負荷が増加する可能性があります。

オフィスビルにおける空調・換気のイメージ

以上より、効率的に施設を省エネ化するためには、空調設備や換気設備の稼働量を(業務等に支障のない範囲で)抑制することが重要と考えられます。

しかし、空調の設定等を人の手で細やかに動かすのは事務負担が大きく、あまり現実的ではありません。

そこで、空調設備や換気設備を自動で最適な状態に制御できる先進的な制御装置やシステムを導入することで、施設の省エネ化と事務負担の軽減を両立することが期待できます。

空調省エネ制御の一例

一般的なヒートポンプ式のエアコンでは、多くの場合、室外機内の「圧縮機」と呼ばれる冷媒の温度を操作するための部品が最も電力を消費します。
基本的に冷暖房運転を行っている間は圧縮機が連続的に動きますが、製品によっては、外部からの信号を受け稼働頻度を制御できる仕様となっています。
これを利用し、センサーにより計測した外気の温度・湿度等の値と圧縮機を連動することで、快適性を損なわない範囲で圧縮機の稼働を抑え、空調設備にかかる電力消費量を低減することができます。

空調省エネ制御の一例

特に春や秋のような空調の設定調整が難しい中間期では、空調が過剰に稼働しているケースがあり、圧縮機の稼働量を自動で最適化することで、削減効果が大きくなる傾向にあります。
更に、センサーの計測値から圧縮機のコントローラーへ制御指令を与える際は、インターネット等を介したクラウドシステムを構築することで、設備の稼働状況や省エネの実績値を可視化しやすくなります。

換気省エネ制御の一例

センサーにより計測した室内の温度・湿度・CO2濃度等の値と換気設備を連動し、その部屋の利用実態に即して換気量の最適化を行います。

換気省エネ制御の一例

例えば利用者が少人数の場合、快適性を損なわない範囲で換気量を抑え、換気設備にかかる電力消費量を低減することができます。
また、換気量を抑えることで空調設備の負荷が下がり、間接的に空調設備にかかる電力消費量の低減にもつながります。
更に、センサーの計測値から換気設備のコントローラーへ制御指令を与える際は、インターネット等を介したクラウドシステムを構築することで、設備の稼働状況や省エネの実績値を可視化しやすくなります。

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