令和8年第1回大田区議会臨時会 区長開会あいさつ

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更新日:2026年5月26日

令和8年5月26日

 本日、令和8年第1回大田区議会臨時会を招集申し上げましたところ、議員の皆様のご参集を賜り、厚く御礼を申し上げます。

 このたび、まずは区政に関わる残念な事案が相次いで発生していることについてご報告いたします。4月に発生した区立学校教員の逮捕は、こどもたちの安全と安心、そして保護者の皆様の信頼を揺るがす重大な不祥事であり、区長として強い憤りと深い遺憾の念を禁じ得ません。区といたしましても教育委員会に対し、児童の心のケアを最優先に、安心して学ぶことができる環境の整備を早急に進めるよう、強く要請しました。また、今月初めには、元大田区議会議員による政務活動費の不正受給が明らかになりました。公費の私的流用は断じて許されるものではなく、区議会におきまして、速やかな事実関係の解明と再発防止に向けた徹底的な議論がなされることを強く要請いたしました。区といたしましては、今回発生した2つの事案に対しまして、区民の皆様からの信頼回復に向けて、教育委員会、区議会が取り組む対応策に全面的に協力してまいります。
 さて、昨今の中東情勢の緊迫化は、原油価格の高騰や石油由来製品の供給逼迫などを通じ、日本経済全体に多岐にわたる影響を与えております。区においては、製造業や建設関係企業等、区内企業に対するヒアリングを継続しております。私もこの間、産業団体の総会等あるごとに、現状のお話を聞く中で厳しい状況を把握しており、ものづくりや建設工事に不可欠な潤滑油、シンナー、ビニール製品のほか、塗料や配管材等の入手が極めて困難な状況にあることを確認しております。その影響は、商業・サービス業、公衆浴場に至るまで広範に及んでおります。本区においては、産業プラザのPiOフロントに設置した特別相談窓口において、区内企業の皆様に対して、既存の融資制度や支援制度を活用するための情報提供をはじめ、課題解決に向けて専門的なサポートを提供しております。また、庁内に対しては物価上昇や資材不足に万全の体制をとるよう指示をしたほか、エネルギーコストの抑制に向け、全庁的な省エネ行動の周知徹底を図っているところでございます。今後も、引き続き中東情勢を注視しつつ、国・東京都の動向を踏まえるとともに、国や都とも連携を図りながら、区民生活や区内経済への影響状況を継続的に把握し、必要な支援策を機動的に講じてまいります。

 次に、去る5月21日の記者会見では、子育てNo.1都市の実現に向け、大田区らしい特色ある施策の数々をご紹介いたしました。例えば、区立小学校における朝の居場所づくりでは、こどもの小学校への進学に伴い、仕事と子育ての両立が難しくなる、いわゆる「朝の小1の壁」に速やかに対処するため、朝7時30分から登校時間までの間、こどもたちの見守りを行う事業を、準備ができた学校から、順次開始しております。区が独自に充実させてきたこうした取組は、着実に成果として表れてきており、子育て世帯の皆様からも温かいご評価をいただいているところでございます。今後も、大田区ならではの視点を大切にしながら、子育て環境のさらなる充実に向けて全力で取り組んでまいります。また、子育て世帯の皆様への支援につきましては、環境の充実にとどまらず、長引く物価高騰による生活への影響にも、しっかりと目を向けて取り組んでおります。具体的には、物価高の影響を強く受けている子育て世帯への支援を目的とした「大田区物価高対応子育て応援手当」では、対象となるお子様1人あたり、2万円の給付を行ってまいりました。2月19日より順次振り込みを行い、現時点で対象世帯の大半に手当の支給が完了してございます。引き続き、支給の対象となる本年3月末までにお子様が生まれた世帯に対しても、速やかに支給手続きを進めてまいります。また、国の重点支援地方交付金に加え区の一般財源も活用した「大田区生活支援給付金」では、全区民を対象にお一人あたり5千円の給付を行ってまいりました。他自治体に先駆け2月末から順次振込を実施しており、今月15日時点で対象世帯の8割近くの方々に給付を終えたところでございます。残りの世帯の皆さまについても、引き続き迅速な支給を進めてまいります。これらの給付事業においては、迅速かつ広範な対応が求められる中、全庁的な執行体制を整え、着実に給付金をお届けすることができました。現在もなお、先行きの見通せない不安定な社会情勢が続いておりますが、区はこれからも区民の皆様の安心な生活基盤を全力で支えてまいります。

 次に、大田区こども未来総合センターについてでございます。センターの開設に向けて、先月4月21日に大田区と東京都の間で、「新たな児童相談体制構築に係る基本協定」を締結いたしました。本協定では、センター内に、大田区のこども家庭センターと東京都の児童相談所を設置すること。また、新たに整備する一時保護所は、原則として大田区の児童が利用することとし、都区が連携・協働することにより、児童の視点に立った一時保護所運営を実現することなどを定めております。本協定は、大田のこどもたちの安全・安心を守り支えるために、都区連携により取り組む新たな児童相談支援に関する羅針盤であると考えております。8月1日のセンター開設に向け、都区で更なる連携を図り、開設したその日から、大田のこどもと家庭をしっかりと支えていけるよう、引き続き取組を進めてまいります。

 次に、介護・福祉人材の確保・定着についてでございます。高齢社会の進行に伴う福祉需要の増大と生産年齢人口の減少により、介護・福祉人材の確保・定着に向けた取組の強化が急務となっております。区では、今年度、「大田区福祉人材育成・交流センター」が進めてきた各種事業を拡充するほか、有償ボランティアのマッチングやスポットワーカーの活用に対する支援を予定するなど、すそ野を広げた人材確保策を強化いたしました。あわせて、福祉従事者が安心して働き、専門性を存分に発揮できる環境を整備するため、区独自の「カスタマーハラスメント相談窓口」を今月5月18日に開設いたしました。こうした取組に加え、国が推進する介護情報基盤の構築に向けた、ケアプランデータ連携などのデジタル化に必要な措置をさらに推進し、介護現場における負担軽減と生産性の向上を図ることで、人材の定着につなげてまいります。また、地域福祉の現場では、近年、つながりの希薄化や、課題を抱えた方の孤立化等を背景に、民生委員・児童委員に担っていただく領域が拡大しています。こうした状況に鑑み、委員の皆様が、将来にわたり安定して活動を継続できるよう、活動内容と役割の大きさを考慮した支援を講じてまいります。今後も、介護・福祉サービスの現場で働く皆様や地域福祉の重要な担い手である民生委員・児童委員の皆様の活動をしっかりと支え、全ての区民が安心して暮らせるまちの実現に向けた施策を、時機を逸することなく力強く推進してまいります。

 最後に、本臨時会に提出いたしました案件は、令和8年度一般会計補正予算(第1次)のほか、その他議案13件、報告議案11件でございます。報告議案のうち2件は条例改正について専決処分を行い、そのご承認をお願いするものでございます。本補正予算案につきましては、現下の行政課題に速やかに対応するための予算、国や東京都の動向等に速やかに対応するための予算、当初予算編成後に生じた状況の変化に速やかに対応するための予算を計上しております。一般会計における補正予算案の規模は25億8,896万3千円となり、補正後の予算額は3,711億1,281万円となっております。第1次補正予算案に計上した事業のうち、現下の行政課題に対応するための予算から主なものをあげますと、先ほど述べた介護事業者支援や民生委員・児童委員の活動支援のほか、低所得世帯等がエアコンを購入・設置する際の費用の助成に係る経費、木造住宅密集地域における感震ブレーカー設置支援の充実に係る経費等がございます。提出議案につきましては、いずれも後ほど上程いただいた際、順次ご説明を申し上げますので、よろしくご審議、ご決定を賜りますようお願い申し上げ、招集の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

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